
ポンプ(モーター)の標準定格出力
水槽循環に使われいる渦巻きポンプの標準定格出力は以下の通りです。kWの値が整数でないのは、かつては馬力基準だった名残です。
0.75 kW (1馬力)
1.5 kW (2馬力)
2.2 kW (3馬力)
3.7 kW (5馬力)
5.5 kW (7.5馬力)
7.5 kW (10馬力)
11.0 kW (15馬力)
15.0 kW (20馬力)
具体的なポンプと標準定格出力
ECP01(E1水槽)など:7.5kW
DCP02(D2水槽)など:5.5kW
ACP03(A3水槽)など:3.7kW
DCP07(D7水槽)など:2.2kW
吐出バルブによる流量調整と消費電力

図のように、吐出バルブを調整して流量を増減させたとしても、ポンプのモーターは常に100%で回転するため、使用電力は全く同じ100%です。
標準定格出力ごとの年間電気料金
2026年時点での当館の電力契約は、1kWhあたり約20円です。1kWhとは、定格出力1kWの機器を1時間動かした場合の仕事量です。
例えば、定格出力10kWのポンプを1時間動かすと、20円×10kWh=200円になります。
この要領で作成した、各定格出力ごとの単位時間当たりの電気料金の目安が以下の表です。
| 出力 | 1時間の電気料金 | 1日の電気料金 | 1月の電気料金 | 1年の電気料金 |
|---|---|---|---|---|
| 2.2kW | 44円 | 1,056円 | 31,680円 | 385,440円 |
| 3.7kW | 74円 | 1,776円 | 53,280円 | 648,240円 |
| 5.5kW | 110円 | 2,640円 | 79,200円 | 963,600円 |
| 7.5kW | 150円 | 3,600円 | 108,000円 | 1,314,000円 |
経済的な機器選定と運用

ポンプを選定する場合は、必要流量に対して過不足のないものを選定します。過剰出力のポンプを、吐出バルブを絞って運用するのは不経済(機器にも負荷がかかる)です。
また、2台以上のポンプを設定する場合は、吐出バルブで流量を調整する前に、交互運転で必要流量が確保できるか確認し、流量確保ができるのであれば、1台はON・1台はOFFの交互運転をすることで、電気料金を半額に抑えることが可能です。
消費電力量とMLT次元解析

このイラストは、電気の使用量であるkWhを「仕事量=エネルギー量」として説明したものです。kWhは、消費電力kWに使用時間hをかけた値で、電気をどれだけ使ったかを表します。食品のカロリーと同じく、エネルギー量の単位です。たとえばポンプを長時間動かすほどkWhは増え、電気料金も上がります。省エネでは「何kWの機器を何時間動かしたか」を見ることが大切です。飼育設備では、必要な流量や水質を保ちながら、無理のない運転時間・台数を考えることが重要です。
MLT次元解析とは
MLT次元解析とは、物理量を M(質量)・L(長さ)・T(時間) の組み合わせで表す考え方です。たとえば速度は L/T、力は MLT⁻²、エネルギーは ML²T⁻² です。単位が違っても、同じ次元なら同じ種類の物理量と判断できます。式や単位の整合性を確認するためにも使われます。
このため、消費電力量は、○○トンの水を○○℃上げるのに必要なエネルギー量(kcalやJ)に換算することができます。

